税理士の選び方|個人事業主・小さな会社が見る8つの基準と、料金表14件の相場

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初めて税理士を探すとき、迷うのは「何を基準に選ぶか」「いくらかかるか」「どこで探すか」の3つです。この記事では、選ぶ基準を表にし、税理士事務所が自分のサイトで公開している料金表14件から顧問料の目安を出しました。

この記事の内容は2026年10月5日時点の情報です。

先に結論です。

  • 自分の業種を扱っているか、料金が何で決まるかを最初に確かめます。
  • 売上1,000万円以下の個人事業主なら、顧問料と決算料の年間合計は20万円前後が中心でした(中央値200,000円)。
  • 候補は2〜3事務所に絞り、同じ質問をして比べます。契約前に、業務の範囲と料金を書面で確かめ、登録番号を照合します。

税理士を選ぶ8つの基準と確かめ方

「親身」「レスポンスが早い」は、会う前には分かりません。代わりに、会う前と面談で確かめられる基準を並べました。

基準 なぜ大事か 確かめ方
得意な業種・規模 業種ごとに経費の扱いや消費税の計算が違います。慣れていないと質問への答えが遅れます サイトの「取扱業種」「お客様の声」を見る。面談で「同じ業種の顧問先は何件ありますか」と聞く
料金の決め方 売上・仕訳数・面談回数のどれで決まるかで、来年の金額が変わります 料金表の区分を見る。年間合計の見積もりをもらう
連絡の手段と頻度 電話を受けないプランや、面談が半年に1回のプランがあります 料金表のプラン比較を見る。返事が来るまでの目安を聞く
記帳をどこまで任せられるか 領収書を渡すだけか、自分で入力するかで料金が変わります 「記帳代行」「丸投げ」の料金と、含まれない作業を見る
会計ソフトの対応 事務所がソフトを指定する場合、乗り換えや使用料が発生します 料金表の注記を見る。今のソフトのまま頼めるか聞く
担当者が税理士本人か職員か 日々の窓口が税理士本人の事務所と、職員の事務所があります。誰に相談できるかが変わります サイトの「担当者」の説明を見る。面談で担当者の名前と資格を聞く
税務調査の立ち会い 調査の連絡が来たとき、代理人として対応してもらえるかが分かれます 料金表の「税務調査」の欄を見る。1日あたりの費用を聞く
契約期間と解約の条件 途中で依頼しても1年分の顧問料がかかる事務所があります 契約書のひな形を見せてもらう。解約の申し出の期限を聞く

料金ページには、これらの条件が具体的に書かれていることがあります。たとえば、相談方法を「対面・LINE・メール(電話なし)」とするプラン、無資格者が担当にならないと明記する事務所、税務調査の立ち会いを1日50,000〜60,000円とする事務所がありました(出典は記事末尾)。

顧問料と決算料の目安(事務所の料金表14件から)

売上規模ごとの料金表がある事務所(個人9件・法人10件)を集計しました。年間合計は「月額顧問料×12+決算料」です。消費税の申告、記帳代行、年末調整は含みません。金額は各事務所の表記どおりで、税込と税抜が混ざっています。プランが複数ある事務所は、プランごとに数えました。

個人事業主

年間売上 月額顧問料 決算料(確定申告) 年間合計の範囲 年間合計の中央値
1,000万円以下 5,000〜30,000円 20,000〜120,000円 80,000〜480,000円 200,000円
1,000万〜3,000万円 10,000〜35,000円 40,000〜140,000円 160,000〜560,000円 320,000円
3,000万〜5,000万円 15,000〜40,000円 60,000〜160,000円 240,000〜640,000円 385,000円

小さな法人

年間売上 月額顧問料 決算料 年間合計の範囲 年間合計の中央値
1,000万円以下 5,500〜40,000円 33,000〜240,000円 99,000〜720,000円 256,000円
1,000万〜3,000万円 15,000〜45,000円 66,000〜270,000円 264,000〜810,000円 381,000円
3,000万〜5,000万円 20,000〜50,000円 88,000〜300,000円 340,000〜900,000円 462,000円

同じ売上でも、面談の回数で金額が変わります。ある事務所では、売上1,000万円以下の法人で、月額が15,000円(面談6か月に1回)から40,000円(毎月)まで3段階ありました。範囲が広いのはこのためです。

決算料を「月額顧問料の◯か月分」で決める事務所もあります。調べた中では、個人は4〜5か月分、法人は4〜6か月分でした。

顧問料とは別にかかることが多いもの

項目 料金表にあった金額の例
消費税の申告 20,000〜50,000円(簡易課税と原則課税で分ける事務所が多い)
記帳代行(月100仕訳前後) 月10,000〜15,000円
税務調査の立ち会い 1日50,000〜60,000円

探し方ごとの比較

税理士の登録者は82,682人です(2026年9月末、日本税理士会連合会)。探し方によって、候補の数と確かめることが違います。

探し方 費用 選べる数 向いている人 確かめること
知人の紹介 紹介料なし 知人が知っている税理士だけ 同業の知人がいて、その税理士の仕事ぶりを聞ける人 料金と業務範囲は自分で確かめる。断る場合の伝え方を先に考えておく
税理士会・国税庁の案内 無料 登録されている税理士(原則すべて) 地域と業種で、自分で候補を絞りたい人 検索サイトの取扱業種は本人の申告で、日本税理士会連合会が保証するものではない
事務所のサイトを検索 無料 検索に出る事務所 料金表を見比べたい人 税込か税抜か。料金に含まれない業務
税理士検索サイト サイトによる 掲載されている事務所 プロフィールを読み比べて自分で選びたい人 運営会社の収入の仕組み。問い合わせたとき、自分の連絡先がどこまで伝わるか
紹介会社 利用者は無料(各社の表示) 担当者が選んだ数人 候補選びを任せたい人 紹介された事務所の料金表と見積もりを照らし合わせる

国税庁の「税理士をお探しの方へ」は、日本税理士会連合会のサイトを案内しています。全国15の税理士会は、2月23日の税理士記念日を中心に無料の税務相談会を開いています。

紹介会社の紹介料の仕組み

ここで確かめた2社は、どちらも利用者の費用を無料としています。費用は、契約が決まったときに税理士側が払う仕組みです。各社が税理士向けのページで公表している内容は次のとおりです。

  • 税理士ドットコム:初期費用・月額費用なしの完全成功報酬。顧問契約の紹介手数料は年間報酬額の72%(1回払い)または76.68%(12回払い)。年間報酬50万円なら、1回払いで36万円。スポットの依頼は報酬総額の30%。
  • 税理士紹介センタービスカス:登録料などの初期費用なしの完全成果報酬型。紹介した案件が成約した場合のみ費用が発生。料率の掲載はありません。

面談で聞く12の質問

印刷して、候補の事務所すべてに同じ順で聞いてください。答えを並べると比べやすくなります。

  1. 私と同じ業種・同じくらいの売上の顧問先は、何件ありますか。
  2. 料金は何で決まりますか(売上・仕訳数・面談回数)。私の場合の年間合計を見積もってください。
  3. 月額顧問料と決算料に含まれない業務は何ですか(消費税の申告・年末調整・記帳)。
  4. 担当は先生ご本人ですか、職員の方ですか。先生と直接話せるのはいつですか。
  5. 連絡の手段(電話・メール・チャット)と、返事までの目安を教えてください。
  6. 面談は年に何回で、来所・訪問・オンラインのどれですか。
  7. 領収書を渡すだけでも対応できますか。その場合の料金はいくらですか。
  8. 今使っている会計ソフトのままで頼めますか。ソフト代はどちらが払いますか。
  9. 税務調査の連絡が来たら、立ち会ってもらえますか。費用はいくらですか。
  10. インボイスと消費税の申告に対応していますか。料金は別ですか。
  11. 契約期間と解約の条件を教えてください。途中で解約したときの精算はどうなりますか。
  12. 申告期限や決算月の直前に頼むと、割増料金はありますか。

契約前に確認する書類・条件のチェックリスト

日本税理士会連合会は、依頼の範囲と報酬額について契約書を交わすよう勧めています。税理士会が定めていた報酬の規定は2002年に廃止され、いまは各事務所が報酬を決めています。

  • □ 契約書があり、依頼する業務の範囲と報酬額が書いてある
  • □ 見積もりが年間合計で、顧問料・決算料・消費税申告・記帳代行・年末調整の内訳がある
  • □ 税込か税抜かが書いてある
  • □ 追加料金の条件(仕訳数の上限、資料の整理、期限間際の割増)が書いてある
  • □ 支払いの時期(前払い・着手金の有無)
  • □ 契約期間、自動更新の有無、解約の申し出の期限、途中解約の精算
  • □ 担当者の氏名と、税理士かどうか
  • □ 連絡の手段と面談の回数
  • □ 会計ソフトの指定と、ソフト代の負担
  • □ 税務調査の立ち会いの可否と費用
  • □ 料金を見直す時期(売上が変わったとき)
  • □ 税理士の登録番号(次の節の方法で照合した)

料金ページには、次のような条件が書かれていることがあります。契約前に、同じ種類の条件がないか確かめてください。

条件の種類 料金ページにあった記載の例
依頼する時期 法人の新規契約は決算の締め月まで。それ以降は通常料金の1.25倍
途中からの依頼 期の途中で依頼しても、顧問料は1年分必要
面談回数 面談が契約回数に満たなくても、返金・繰越・値引きはなし
会計ソフト 事務所指定のソフトを使う場合の料金。使用料は1台あたり年7,200円(税別)から。ほかのソフトは記帳代行の料金で見積もる
開業直後の割引 開業2年未満の割安なコース。2年目以降は見直す場合あり

税理士の登録を確かめる方法

税理士でない人は、税理士の仕事をすることも「税理士」と名乗ることもできません(税理士法第52条・第53条)。税理士でない人が税理士の仕事をすると、2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象です(同法第59条)。国税庁は、税理士証票の提示を求めるか、税理士情報検索サイトで確かめるよう案内しています。

  1. 名刺や事務所のサイトで、税理士の氏名と登録番号を控えます。
  2. 日本税理士会連合会の「税理士情報検索サイト」(https://www.zeirishikensaku.jp/)を開き、「詳細からさがす」に登録番号または氏名を入れます。
  3. 氏名・事務所名・所在地が名刺と合っているかを見ます。業務停止中の税理士は、その旨と期間が表示されます。
  4. 表示されない場合は、日本税理士会連合会の登録課に問い合わせます。本人の申し出で情報の公開を止めている場合があるためです。

税理士法人は、同じサイトで税理士法人番号から探せます。懲戒処分を受けた税理士は、国税庁のサイトに氏名と登録番号が載っています。

条件を書いて、税理士からの声を待つ方法もあります

選ぶ基準が決まったら、あとは候補を集めて比べるだけです。「税理士紹介をぶっ壊す」では、税理士のプロフィールを読んで、自分で選んで直接問い合わせできます。紹介料や成約手数料はかかりません。

業種・地域・依頼したい内容を書いて相談を出すと、条件に合う税理士から声がかかります。メールアドレスや電話番号は、あなたが開示するまで税理士に伝わりません。届いた提案を、この記事の基準と質問で比べてください。

出典(確認日:2026年10月5日)

  • 星野典子税理士事務所「税理士費用(法人・個人)」 料金ページ
  • 伊藤雄一税理士事務所「法人料金表」 料金ページ
  • 伊藤雄一税理士事務所「個人・個人事業主料金表」 料金ページ
  • 中山隆太郎税理士事務所「料金表【月次顧問契約】」 料金ページ
  • 田中秀樹税理士事務所「料金について」 料金ページ
  • 近藤正臣税理士事務所「税理士顧問」 料金ページ
  • 河鍋公認会計士・税理士事務所「会計・税務顧問 料金表」 料金ページ
  • 辻内税理士事務所「法人税申告の税理士報酬料金表」 料金ページ
  • 辻税理士事務所「取扱業務と料金一覧」 料金ページ
  • みかさ税理士法人「報酬料金表」 料金ページ
  • 宮川公認会計士・税理士事務所「当事務所の報酬プラン」 料金ページ
  • 小林会計事務所「料金のご案内」 料金ページ
  • 石井德税理士事務所「料金表」 料金ページ
  • クロスト税理士法人「料金表」 料金ページ
  • 風間税務会計事務所「個人事業主様向け 顧問報酬・料金の一覧表」 料金ページ
  • K&P税理士法人「料金表」 料金ページ
  • 税理士ドットコム「税理士のみなさまへ」 料金ページ
  • 税理士紹介センタービスカス「税理士の方へ」 料金ページ
  • 税理士紹介センタービスカス トップページ 料金ページ
  • 日本税理士会連合会「税理士登録者数」 料金ページ
  • 日本税理士会連合会「税理士に相談する」 料金ページ
  • 日本税理士会連合会「税理士会の相談会に行ってみる」 料金ページ
  • 日本税理士会連合会「税理士情報検索サイト」 料金ページ
  • 税理士情報検索サイト「サイトQ&A」 料金ページ
  • 税理士情報検索サイト「ご利用上の注意」 料金ページ
  • 国税庁「税理士をお探しの方へ」 料金ページ
  • 国税庁「その税務相談、違法です ~にせ税理士にご注意~」 料金ページ
  • 国税庁「税理士・税理士法人に対する懲戒処分等の官報掲載情報」 料金ページ
  • e-Gov 法令検索「税理士法」 料金ページ

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