2024年の確定申告について、提出期限や手続き方法、2023年からの変更点を詳しく解説します。特に、インボイス制度の影響や変更された申告書の書き方についても具体的に説明。この記事を読めば、初めて確定申告をする方でも安心して準備が進められます。還付申告や申告忘れの対処法も解説しているので、ぜひ最後までお読みください。
1. 2024年の確定申告の申告期限
2024年の確定申告は2月16日(金)から受付が開始され、提出期限は3月15日(金)です。具体的な期限について以下で詳しく解説します。
また、能登半島地震で被害を受けた石川県と富山県の一部地域では、申告期限が延長されています。
能登半島地震の被災者向け特例について
国税庁の公式サイトには、申告期限延長に関する詳細情報が掲載されています。対象地域の方は必ず確認し、適切な申告を行いましょう。
参考リンク:令和6年能登半島地震に関するお知らせ
所得税及び復興特別所得税の申告・納税期間
2024年の所得税および復興特別所得税の申告期間は、2024年2月16日(金)〜3月15日(金)までです。ただし、電子申告(e-Tax)は1月中旬から受付が開始されています。
振替納税の利用
納税方法には、振替納税の選択肢があります。この場合、4月23日(火)に登録した口座から自動引き落としが行われるため、納税日を遅らせたい場合に便利です。
還付申告の目安
還付申告を行った場合、申告書提出から1~2ヶ月後に還付金が指定口座に振り込まれます。還付金を早く受け取りたい場合は、e-Taxを利用すると効率的です。
所得税以外の税金に関する申告・納税期間
2024年には、消費税、源泉徴収税、贈与税についても適切な申告と納税が求められます。それぞれの具体的な期間と注意点を以下で解説します。
消費税
個人事業主の場合、消費税の申告と納税期間は2024年1月1日(月)~4月1日(月)です。これは、通常の期限である3月31日が日曜日にあたるため、翌営業日に延長されています。法人の場合は、事業年度終了日から2ヶ月以内に申告・納税を行います。
また、2023年10月に導入されたインボイス制度により、課税事業者が登録番号を取得し、適切に申告する必要があります。「T」から始まる13桁の登録番号を確認し、請求書や確定申告書に記載してください。
源泉徴収税
給与や報酬から源泉徴収した税金は、支給した翌月10日までに納税する必要があります。例えば、2024年3月の給与に対する源泉徴収税の納付期限は、2024年4月10日(水)です。なお、給与の支給人数が常時10人未満の場合、「納期の特例」を申請すると、納税を半年ごとにまとめて行うことが可能です。
参考リンク:源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
特例を利用した場合の納税期限は、1月20日と7月10日の2回となります。
贈与税
贈与税の申告期限は、2024年2月1日(木)~2024年3月15日(金)です。e-Taxの利用に加え、郵送や税務署での受付も可能です。
還付申告の申告期間・期限
還付申告は、所得税や復興特別所得税の納付から5年間行えます。例えば、医療費控除や寄附金控除が該当する場合、源泉徴収された税金が還付される可能性があります。
注意点
還付申告は通年で対応していますが、混雑を避けたい場合は早めに行うのが賢明です。
2. 2024年の確定申告の変更点
2024年から適用される確定申告の主な変更点は以下の6つです。
・インボイス制度導入に伴う変更
・納税地異動・変更の届け出が不要に
・株式の申告方法の統一
・扶養控除要件の見直し(国外居住親族)
・申告書の用紙送付の廃止
・特定非常災害損失の繰越期間延長
インボイス制度導入に伴う変更
インボイス制度により、収支内訳書や青色申告決算書に「T」から始まる13桁の登録番号を記載できます(任意)。記載により、取引先情報の一部記入を省略可能になります。
7年間の書類保存
請求書や納品書に登録番号を記載し、確定申告後も7年間保存することが求められます。
株式の申告方法の統一
株式の配当所得や譲渡所得の申告方法が、所得税と住民税で統一されました。これにより、所得税で総合課税を選択した場合、住民税も同様に総合課税を適用する必要があります。
その他の変更点
- 扶養控除の国外居住親族要件の見直し
- 特定非常災害に係る損失繰越期間の延長
3. 確定申告の手続き方法
確定申告に必要な書類や提出方法を具体的に説明します。
【確定申告の手続き方法】
2024年の確定申告をスムーズに進めるための手続き方法について、必要な書類の準備から提出方法まで、以下で詳しく解説します。
必要な書類
確定申告で必要となる書類は、所得の種類や控除の内容によって異なります。ここでは、主に必要となる基本的な書類を紹介します。
- 確定申告書
国税庁のウェブサイトからダウンロードするか、税務署で入手できます。e-Taxを利用する場合は、デジタルデータとして入力可能です。 - 源泉徴収票
勤務先や取引先から受け取るもので、給与所得者や一部のフリーランスが対象となります。 - 控除証明書
医療費控除や寄附金控除、生命保険料控除を受ける場合に必要です。該当する支出を証明する領収書や支払い明細を保管しておきましょう。 - 所得証明書
副業や事業収入がある場合は、収支内訳書や帳簿を添付します。青色申告の方は決算書も必須です。 - 経費の証明書
経費計上を行う際に必要です。領収書や請求書の保管はもちろん、デジタル化したデータも認められるため、電子帳簿保存法に則った管理が推奨されます。
また、以下の追加書類も準備してください:
- マイナンバーカードまたは番号確認書類(通知カードなど)
- 本人確認書類(運転免許証、健康保険証など)
- 金融機関の口座情報(還付金が発生する場合)
最新のポイント:デジタル書類の活用
2024年はデジタルでの申告が一層普及する見通しです。書類の電子データ保存に対応したツールやアプリを活用すると効率的です。特に電子帳簿保存法に対応したアプリを利用すれば、税務調査への対応もスムーズになります。
確定申告書への書き方
確定申告書には「第一表」と「第二表」の2枚があります。それぞれに記載する内容を確認しましょう。
第一表に記入する項目
- 基本情報:住所、氏名、マイナンバー
- 収入金額:給与や事業収入などの合計額
- 所得金額:必要経費や控除を差し引いた後の金額
- 控除額:医療費控除、生命保険料控除、小規模企業共済等掛金控除など
ポイント:還付申告を行う場合は、銀行口座情報を正確に記載してください。
第二表に記入する項目
- 基本情報:第一表と同様
- 所得の内訳:事業所得や不動産所得などの詳細
- 控除の内訳:対象控除の名称と金額
- 配偶者・親族に関する情報:扶養控除など
- 住民税・事業税に関する事項:住民税の特別徴収希望など
最新情報:電子申告(e-Tax)の利用
2024年も、e-Taxでの申告が推奨されています。マイナンバーカードを活用した電子署名が必要ですが、これにより税務署への訪問が不要になり、手間を大幅に削減できます。
参考:国税庁 確定申告書等作成コーナー(https://www.keisan.nta.go.jp/kyoutu/ky/sm/top#bsctrl)
最新情報:AIによる記入支援ツール
国税庁はAIを活用した記入支援ツールを提供しています。質問に答える形式で申告書が自動生成されるため、記入ミスが減少する利点があります。初心者の方に特におすすめです。
提出方法
提出方法は以下の3つから選べます。それぞれの特徴を理解して最適な方法を選びましょう。
- e-Tax(電子申告)
インターネット経由で提出する方法です。マイナンバーカードやICカードリーダーが必要です。受付開始は2024年1月中旬からで、24時間対応可能です。 - 郵送
税務署へ書類を郵送する方法です。消印日が提出日となるため、期限ギリギリの場合は速達を利用すると安心です。 - 窓口提出
最寄りの税務署で直接提出する方法です。税務署職員に確認してもらえるため、不安な場合におすすめです。混雑が予想されるため、事前に予約を取るとスムーズです。
ワンポイント:郵送時の注意点
郵送する際は「信書便」を利用し、控えの返信用封筒を同封してください。これにより、受理されたことを確認できます。
4. 確定申告の申告忘れ・申告間違いの対処法
確定申告の期限を過ぎたり、内容に間違いがあった場合、どのようなペナルティや対応があるのかを以下に解説します。
期限後に申告した場合
期限を過ぎた場合、「期限後申告」となり以下のペナルティが発生します。
- 無申告加算税
本来の税額に加えて、一定割合(通常15%、悪質な場合は20%)の加算税が課されます。 - 延滞税
納付が遅れる日数に応じて課税される利息です。延滞税率は年によって異なるため、国税庁の最新情報を確認してください。
アドバイス:早めの対応を
申告期限を過ぎてしまった場合でも、早急に申告を行うことでペナルティが軽減される可能性があります。
確定申告の内容が間違っていた場合
誤りに気づいた場合は、速やかに修正申告を行います。
- 軽微なミスの場合
税務署での訂正申告が可能です。追加の納税が必要な場合も、対応が迅速であれば延滞税は最小限に抑えられます。 - 大きな誤りや未申告の場合
「修正申告書」を提出する必要があります。自主的に訂正する場合、追徴課税が減免されるケースもあります。
注意点:税務調査の可能性
誤りが重大な場合、税務調査の対象になる可能性があります。不安がある場合は税理士に相談することをお勧めします。
インボイス制度開始後の注意点
2024年は、インボイス制度開始後初の申告年です。消費税課税事業者は以下を確認してください:
- 登録番号を確定申告書に記載。
- 取引先からの請求書が適格請求書か確認。
5. 2024年の確定申告を忘れずに行おう
確定申告は所得税や控除を正確に計算し、納税者の権利を守るために重要な手続きです。2024年はインボイス制度や株式申告方法の変更など、新たなルールが多く導入されるため、事前の準備が欠かせません。
特に初めて確定申告を行う方は、電子申告や記入支援ツールを活用し、正確かつ効率的に進めましょう。最新の税制情報を把握し、余裕を持って対応することが成功の鍵です。
理想の税理士を探すなら「税理士紹介をぶっ壊す」
- 税理士紹介サイトに騙されたくない
- 顧問料に応じた税務サービスを受けたい
- 税理士の人となりを自分の目で見て選びたい
「税理士紹介をぶっ壊す」では、このようなご要望をお持ちの方のための税理士検索サービスを提供しております。
税理士紹介サイトの「闇」を知らずに税理士を探される方もいるでしょう。
当サービスでは、本当の意味で、あなたにとって理想の税理士に出会うことが可能です。無料で今すぐ検索できるので、お気軽にご利用ください。
